言葉の支え

心の支えとなった 「好きな言葉」を紹介します

幸運なこと

 

今回の手術に関しては

不幸中の幸いと思える。

当初はどうなるものかと思うこともあったが

不安も少しずつ解消されて

ある程度安心して手術をしてもらえたと思う。

 

 

まずは病院

 

なんと言っても病院がよかった。

「手術するしかない」と診断された大学病院から

循環器専門として実績があるため

手術するのであれば、ということで

さらに紹介された病院であった。

 

はっきり言って、どこの病院がいいとか

その時点で分からなかった。

だから何も言われなければ

当初の大学病院で手術を受けていた可能性が高い。

 

実は、

1番目として推薦された病院は別にあったのだが

自宅から遠かったので結果的にやめた。

 

そして、2番目として推薦されたのが今回手術をしてもらった病院。

自宅からも比較的近く、心臓の手術件数は日本トップクラスと言われた。

後で分かったことだが、ネットで調べる限りは

弁膜症の手術はたしかに日本一位であった。

 

ネット情報が正しければ、僕が受けたのと同じ手術は

おそらく平均すると週に3~4回ぐらいで

行われている。

 

例えば、その他の総合病院や大学病院で

月1,2回で行われているような手術が

今回の病院では週に数回のペースで行われている。

 

医師からすれば

「いつもの手術」みたいな感じで

終わらせてくれたのだと思う。

 

 

患部以外は健康

 

今回、手術をしたところ以外には

基本的に悪いところがなかった。

これは治療を進める上で想像以上に

好条件だったらしい。

 

手術前のように心臓に負担がかかっていた場合、

全身に必要な血液が不足するなどして、

内臓器官や血液の酸素濃度とか、血圧とか、

細かいところで何らかの異常が出ても

おかしくないらしい。

 

それが、僕の場合はほぼ見られなかった。

血液のどの成分を調べても

ほぼ基準値内。

血圧も問題なし。

CTスキャンで全身を調べても

分かる範囲での異常はなかったらしい。

 

医師からすれば本来の手術だけに集中すればいい

という状況で、全体的には多くないらしい。

 

まぁ、もともと循環器の病気を持った患者は

高齢者が中心であるし、それ以外の基礎疾患がある

ことは珍しいくない。

 

僕は年齢的にも圧倒的に若いから当然かもしれないが

負担がかかりながらも心臓の機能がある程度

維持されていたのは幸運だったと思う。

 

 

執刀医の言葉

 

結局、執刀医とは2回しか会っていない。

今から思えば、本当に偉い立場の人みたいである。

執刀は心臓血管外科という科が担当するが

執刀医はその科のトップの人であった。

 

業界でも最先端の手術をする病院でもあり、

医療系の雑誌なんかでも紹介されていた。

 

まぁ、立場的に偉いとかは別にして

初めて会った時から

「この人にまかせて大丈夫だろう」と思えた。

 

最初に会う前から、僕の状態については

紹介状で把握はしてくれていた。

簡単に状況だけ説明してくれた後に、

 

「まずは安全に終わらせらるので、安心してくだい」と

言ってくれた。

 

趣旨としては、

「患部ははっきりしています。

 これからうちの病院でも検査をいくつかさせてもらいますが

 おそらく他の異常は見つからないと思います。

 今の状態を見る限りは問題なく終わる可能性が高い」

ということであった。

 

まぁ、つまりは自分の病院で調べる前から

病状を把握していて、しかも着地点が見えているのが

十分わかった。

この人は十分な経験を積んでいるんだろうな、と

素人ながら十分に伝わってきた。

 

今から思えば、この医師からすれば

すごくシンプルで簡単な手術だったんだろうけれども。

手術をしくれたのが月曜日の午前一番。

週始まりのウォーミングアップ程度の手術だったんだと思う。

 

2回目に会ったのは手術の当日。

執刀の前に妻と一緒に説明を受けた。

が、話した内容は前回と同じ。

 

「安全に終わりますよ、何があるか分からないので

 絶対ではありませんが、大丈夫です」

と、本当に挨拶程度。

 

執刀医と会ったのは、結局この2回だけ。

今後もたぶん会うことはないと思う。

 

手術室で会うのかな、と思ったのだが

僕が麻酔を打ってもらっている間はいなかった。

 

後で聞いたら、9時に開始した手術でも

実際の執刀は10時とからしい。

 

麻酔を入れて、眠ったあとに人工心肺やら

点滴やら、諸々の準備をしてから執刀する。

たぶん、10時までは別の仕事があって

本当に執刀の時にだけ行ってくれたと思う。

 

その後の経過に関しては

循環器内科という別の科が担当する。

レントゲンや心エコーの検査結果とかを見てくれる。

 

手術が終わった後の外科の医師の言葉が

おもしろい。

 

手術跡の傷の大きさを見て

「え、小さいですね。」

執刀医の名前を告げたら、妙に納得していた。

あ、なるほどね、と。

 

執刀の経験も図抜けているらしい。

 

科のトップとなる人でも執刀するんだね。

素人してはそこは少し驚き。

執刀医としても経験値が高いんだと思う。

 

まぁ、これも直前の大学病院の先生が

その医師宛てに紹介状を書いてくれたからだけど。